マーケット部政談
弐拾、マーケット部政談-下-(文七元結-下-)





「ご、ごめんなさい! 円お姉ちゃん!」



私は、円お姉ちゃんに泣きながら、土下座をした。



「いいのよ、遊美。遊美は、悪くない。悪いのは、私。」



「で、でも……でも……。」



「ありがとう、遊美。私が500万落としたことも、遊美が雀から借りてきてくれた500万を落としちゃったことも、私が謝ってあげるから。」



「でも、そんなことしたら、円お姉ちゃん……。」



「私は大丈夫よ。」



でも……鈴村さんや青柳さんはともかく、桂さんは絶対許してくれない……。



ど、どうしよう……私のせいで……私がちゃんと500万を持って帰っていれば……でも、人の命には、代えられない。




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