マーケット部政談
「さあさあ、マーケット部のあんぱんだよ! 1つ100円だ。さあ、買った買ったァァァァ!
おっと、真司じゃねえか。あんぱん買えよ。いやね、こいつマーケット部の新入部員で、今日初めて売りに出たんだけど、ここで転んだんだ。可哀想だから買ってやってくれ。あ、そう。2つ買ってくれる? 悪いな!
おっと、清ちゃん。あんぱん買ってくれよ。いやね、こいつ今日初めて売りに出たんだけど、ここで転んじゃってさ。可哀想だからさー。あ、1つ買って行く? ありがとな!
おーい、みっちゃん。今日も三つ編み似合ってるねえ! あんぱん買わないか? 勉強疲れには甘いものが一番だ。あ、2つも買ってくれる? ありがと! 勉強頑張れよ!
おーい、そこの……誰だか知らねえけど、あんぱん買ってくれないか? え? 買わない? 買ってくれたっていいじゃねえか。オレがこうやってお・と・な・し・く・頼んでんだからよ。あ、そう5つも買ってくれる? どこの誰だか知らねーけど、親切なヤツだな……。遊美ちゃん、ちゃんとこの人にお礼言って。
おーい、そこの修行僧ども! あんぱん買ってやれ! え? 野球部だ? 知ってるよ。坊主頭で群れるのは野球部くらいなもんだ。お前ら、どうせ部活前に腹ごしらえするんだろ? さあ、買え買え。3つずつ買え。
おー! 半次じゃねえか。あんぱん買ってくれないか?」