マーケット部政談





放課後、私は円お姉ちゃんと一緒に演劇部の部室に行った。



すると、演劇部の部室の前に野次馬ができていた。



「何があったんだろう……。」



「遊美、あんた訊いて来なさい。」



私は円お姉ちゃんに背中を押され、野次馬を掻き分け部室に入った。



「あー、ダメダメ! 関係者以外勝手に入っちゃ。」



演劇部の人に止められた。



「そうじゃないんです。実は、私、フリーマーケット部で、お昼休みに演劇部の音響の地味子……じゃなかった。女の子にあんぱんを売ったんですけど……。」



そう説明すると、演劇部の人が顔色を変えた。



「まさか、キミが橘くんに売り上げをあげたフリマ部の子かい?」



「そうです! そのフリマ部の子です! その地味子……じゃなかった。橘さんは……。」



演劇部の人は、俯いた。



「首を……吊ったんだ……。」




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