ハニー♡トースト


恐る恐る根本さんをみると冷たい眼光に射抜かれる。


「…まあ、努力は認めます。」


……ん?……ん!?


「ね、もとさん…!今!今なんて!」


「まあ神宮寺家のメイドとしてはまだまだですが。」


…ですよね。


私はがっくりとうなだれた。


「ひな」


優しい、お父さんの声に顔を上げる。


「ここで仕事ができて、よかったな」


そう言って笑ったお父さんの顔はとても幸せそうで。


私はなんだか、泣きそうになった。

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