ハニー♡トースト


私が落ち着いたのをみて、朔弥はそっと離れた。


「…お前、今日は親父さんのとこ行け」


私は首を横に振る。


お父さんはきっと泣く。ううん、私の知らないところで、いつも泣いている。


それを目の当たりするのは、辛い。


「いつまで逃げる?いつまで、目を背ける?」


「それは…」


「大丈夫、俺も行く」


朔弥はそう言って強引に私の腕を引く。


「それに、お前の母親にも会いたいしな」

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