ハニー♡トースト
呼ばれて、ハッとして顔を上げると、階段のところには橘さんがいた。
「橘さんっ…」
私は彼女の元に駆け寄る。私の顔を見て、そっと抱きしめてくれた。
「何か言われたのね、社長に」
ぽんぽんと優しく背中を撫でられ、涙が止まらなくなる。
「私っ…どうしよう…」
「朔弥様が心配してた。探してたわよ、あなたを」
「こんな顔じゃ会えないよ…」
また迷惑をかける。私のせいで、彼まで悪く言われてしまう。
「もう泣かないで、ちゃんと笑顔で会って」