ハニー♡トースト
「ななちゃん」
お昼休み。私は親友のななちゃんからおすそ分けしてもらった卵焼きをちまちまと食べながら言う。
「私、高校やめるかも…」
私の前に座るななちゃんは、お箸でつかんでいたタコさんウィンナーをぽとり、と落とした。
「え!?なに、転校!?やだ!」
私の首に抱きついてくるななちゃん。
私の親友はとても優しくて、かわいいのです。
「ううん、違うの。」
「…え?じゃあなんで??」
「お父さんが…借金をしました…」
「シャッキン…?シャッキンって、あの?」
私はななちゃんの言葉に頷く。
「…えと…ちなみにおいくら…?」
気まずそうに聞くななちゃんに、私はうつむきながら呟く。
「いっせんまんです…」
「いっ1000万!?」
ガタン、とななちゃんは椅子から勢いよく立ち上がった。
そう。それは、昨日のことでした。