ハニー♡トースト
「あ?二個もいらない。ていうか溶けてる。食べる気しない。」
走ったせいで肩で息をする私の前でそう言い切ったこいつ。
もう、言葉も出ない。
「それより読みたい本があるから借りてこい。」
「…へ!?」
有無を言わさぬ目つきで20冊のリストを突き出してきた。殺意しかわかない。
…でも。
こんなやつに、負けるわけにはいかない。
「…ただいまっ」
私は受け取って全力で部屋を飛び出した。
メニュー