ハニー♡トースト
昨日私は、コンビニのアルバイトを終え、夜の10時に家に着いた。
「ただいまー」
アパートのドアを開けると、玄関には正座した私のお父さん。
「…ん?どうしたの、お父さん。」
深刻そうな顔をする父親に、ざわざわと胸騒ぎがする。
「あー…また仕事クビにされちゃった??」
お父さんは口を開かない。これは、相当落ち込んでるな…
「だ、大丈夫だよ!まだ他にも仕事なんていっぱいあるし、私もバイト増やすし!」
励ますように明るく言った私に、お父さんは「違うんだ」と言った。
「ごめん、ひな」
お父さんは意を決したように私の目を見ると、
「お父さん、借金を作ってしまった…」
と言った。
“シャッキン”という言葉が“借金”に変換されるまで数秒。
私はようやく、その言葉の意味を理解した。