ハニー♡トースト
そうだ、私、脚立の上…
体が地面に引っ張られるのを感じる。
やばい、落ちる…
私は覚悟を決めて目を思い切り閉じた。
ポスッ。
ん?今柔らかい音が…ていうか痛くない…
おそるおそる目を開けると、そこにはみたことのある顔が…
「大丈夫、ひなちゃん?」
そこが男の人の腕の中というのを判断するのに、数秒かかった。
ぼぼぼ、と私の顔が熱くなるのがわかる。
「す、すみません…!あの、助けていただいて…」
「よかった。怪我はないみたいだね」
そういうと、そっと私を立たせてくれる。
「ありがとうございます…」
「いいえ。気をつけてね」
ニッコリ微笑むと、彼は行ってしまった。
確かボディーガードの佐伯…
「うげー、また紳士なことやってるよ、悠人」