ハニー♡トースト


「ちょっ…」


あっという間に両腕を掴まれ、馬乗りになられる。


(力…強っ)


手を振りほどこうとしたが、ビクともしない。


「…朝からうるせえ」


まだ御曹司は眠そうで、半分寝ている。


私ってわかってない!?


「あのっ朔弥様…」


きれいな顔がゆっくり近づいてきて、私の肩に埋められる。


サラサラした髪の毛が、首筋に当たってくすぐったい。


「ふ…ちょっ…ひゃあ!」


体が熱い。心臓が、うるさい。


「ふっ…誘ってんの?」


「え?…んっ!」


急に首筋を舐められ、全身がビリビリする。


朔弥の吐息が、首筋にかかる。


首元のリボンが、ほどかれる。


何かを吸うような音がして、首筋にピリッと痛みが走る。


私は、ようやく我にかえった。


な…


「なにすんのよこの変態!!!」


バチン、と良い音が響いた。
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