ハニー♡トースト



「いっ…てぇな!なにすんだよ!」


「それはこっちのセリフでしょ!セクハラで訴えるわよ!?」


「はあ?つーかこれくらいサラッと流せよ。大体お前の体なんかじゃこっちは興奮しないっつーの」


「なっ…!?」


手出しといてなんなのこいつ…


「ほんっとサイテー!」


「つーかまじで痛いんだけど。」


そう言って朔弥は私が叩いた頬に手を当てる。


「っつ…」


なんか本気でいたそうかも…


「ごめん、そんなに痛かった…?」


私はそっと近づいて手が当てられている場所を見ようとする。


「あーまじで切れたかも。ぜってー腫れるわ。」


「うそ!?ちょっみせて!!」


慰謝料、という文字が頭に浮かび、ゾッとする。


私は朔弥が頬に当てていた腕を掴んで、引っ張る。


確かにちょっと赤いけど…


「なーんだ、大したことないじゃ…」


目線をそらすと、すぐ目の前に朔弥の顔があって、驚いて後ずさる。


「ばーか、お前から近づいてきたんだろ」


ふっと、似つかわしくない優しい笑顔で朔弥が笑った。


「うっ…い今のは仕方なく!!…氷持ってくる」


私はベッドからおりようとしたが、すぐに手を掴まれて引き戻された。

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