ハニー♡トースト
「あ、ひなやっときた。」
私は疲れ切った体でなんとか厨房にたどり着き、席に着いた。
もうほとんどの人が食べ終わっていて、カナさんはコーヒーを飲んでいたところだった。
「さっきすごい絶叫が聞こえたけど。なんかされたのー?」
ニヤニヤしながら聞いてくるカナさん。
人の気もしらずに…!!
「本当に最悪ですよ…!!」
その時、冷たい視線を感じた。
この殺気は…もしや根本さん!?
そう思っておそるおそるそちらに顔を向ける。
そこにいるのは根本さん…ではなかった。
(あれは確か…メイドの橘さん??)
…なんだかものすごい形相でこちらを睨みつけている。
「…カナさん、なんだか橘さんの目が怖いんですが…」
「ああ、橘は本気だからねぇ、朔弥様のこと。」
「ええ!?」
朔弥なんかのどこが…私なんて嫌味でさえ御曹司だなんて呼べなくなったのに。心の中ですら。
「でも1人だけじゃないからね?案外敵は多いよー?」
よくわからないがホント勘弁してほしい。