ハニー♡トースト


百合さんが作ってくれたというお弁当を受け取り、丁寧にお礼を言ってから厨房を出た。


「ちょっと」


後ろから声が聞こえ、振り返る。


(げ、橘さん…)


「は、はい…」


橘さんは私をジロジロ見ていたかと思うと、ある一点で目の動きをを止め、かっと目を見開いた。


(なっなに!?)


「…調子乗んないでよね…あんなたんて朔弥様にとってはなんでもない存在なんだからね!勘違いしないでよね!!!」


一気にそうまくしたてると、橘さんは踵を返して行ってしまった。


「…え?」


なんなんだ…ていうかなんで私がちょっとアイツに気があるみたいになってんの!?

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