ハニー♡トースト


「林さん、お願いします」


私は運転手の林さんにそういう。


「おい、お前」


ぐっと腕を引かれ、私は朔弥の肩に顔から突っ込む。


「ちょっ…」


「悠人のこと、気に入ったんだろ」


悠人さんの笑顔が、頭に浮かぶ。


紳士で優しくて…そりゃちょっとくらいドキドキしちゃわない!?


「乱暴でワガママなどっかの誰かさんよりはずっといいかもですね」


私は手を振り払おうとしたが、やはり力が強くてできない。


サラッと髪をすくい上げられ、首元があらわになる。


「…まだ痕は消えてないな」


「え?」


ぐいっと顎を掴まれ、無理やり朔弥の方を向かせられる。


「いいか、お前今日から悠人と話すの禁止。悠人のこと考えんの禁止。あと他の奴の前で赤くなるの禁止」


「なっ」


「お前は俺の言うことだけきいときゃいいんだよ、分かったな」


なっ…なんなのよこいつ!!!

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