ハニー♡トースト


「っていうわけなのどう思うななちゃん!?」


「えー!めっちゃかっこいいじゃん!」


「は!?」


昼休み。いつものようにななちゃんと向かい合ってご飯を食べています。


朔弥の理不尽な行動に対する不満をぶつけたはずなのに、なぜかななちゃんは嬉しそうだ。


「じゃあひなのご主人様ってすっごい独占欲強いんだねー!明らかに嫉妬じゃん!」


「…あれはそういうのじゃないね。所有欲でしょ多分。今まで欲しいと思うものもどんな女の子も全部手に入れてきたし拒まれたことがないから、私が逆らうのが腹立つんだよ。」


「そんな軽いものじゃないと思うけどなあ」


そう言ってななちゃんがにやにやする。どんな表情でもななちゃんはかわいい。


「バッチリ印もつけられちゃってるしね♡」


「…しるし?なにそれ」


ななちゃんが自分の首をトントン、と指で軽く叩く。


まさか、と思って私はカバンから鏡を取り出す。


「うっ嘘でしょ!」


髪の下、私の首筋に小さな紅いアトがくっきりとついていた。


「…あ、あの時だ…」


朝、首筋に痛みが走ったことを思い出す。


「ひな、顔真っ赤だよー」


「赤面症なのっ!」


気づかなかったなんて…恥ずかしすぎる!!

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