ハニー♡トースト


「うちはもともとギリギリで生活してたし…このままだと学校も…いや家も…」


考えれば考えるほどネガティブな方にいってしまう。


「…まってひな、これ!!」


絶望する私の前で、突然嬉しそうな声を出したななちゃん。


「んー?」


ななちゃんが指を指している先を見る。


それは私が開いている求人雑誌に小さくのっていて。


「…食・住も安心、生活費全面負担!?しかも…日給1万!!!!!」


思わず私は椅子から立ち上がる。


そう、それは夜逃げ寸前の私にとって、夢のような条件だったのです。

< 6 / 233 >

この作品をシェア

pagetop