ハニー♡トースト


私は引っ張られたまま朔弥の部屋に入った。


どかっとソファに座った朔弥の後ろに回り込んで私はそっと肩に触れる。


私なんかよりも全然広い肩幅。当たり前のことなのに、男の子なんだって思い知らされる。


「いって!そこ骨だよ」


「あ、すみません」


「もっとこっち」


朔弥の腕が伸びて来て、私の手を包み込む。


大きくて、骨ばった手。


胸がギュってなって苦しいのに、ずっと触れてたいって思う自分もいる。


もう、わけわかんない。


「ほっせー指」


なのに、なんで…


「…んで」


「ん?」


「なんで、普通なの…」

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