ハニー♡トースト
ギュッと目をつむったその時、頭にポン、と何かが触れた。
あたたかくて、包み込まれるような感触…
そっと目を開けると、朔弥の腕が伸びていた。
「…大丈夫か?」
心配の色を含んだ、少し戸惑った目。
ポンポン、と一定のリズムで頭を撫でられる。
「お前、やっぱり今日変だぞ。もう今日はいいから部屋戻れ」
心臓がうるさい。でも、ものすごく落ち着く。
でも、違う。この私の気持ちを、なかったことにされたくない。
「…変なんかじゃないんです」
なんて言えばいい?なんて言えば伝わる?
頭の中をたくさんの言葉がぐるぐると回る。
早く、言わなきゃ…なにか…
「私、私…」