ハニー♡トースト


「…これで、よかったのかもしれない。諦めも、つくし」


もしかしたらこの気持ちは私の気の迷いなのかもしれない。


バイトとかで忙しくて、なかなか恋なんてしてる暇もなかった私が、たまたま成り行きで男の子のそばで働くことになっただけ。


だから、初めてだったから、きっとこんなに簡単に好きになってしまったんだ。


しばらくして冷静になって、もっといろいろな男の人と出会って。


そしたら、この想いも薄れていくのかな?忘れていくのかな?


…楽に、なれるのかな?


「…諦めるの?」


ななちゃんの真剣な眼差しに、目をそらしたくなる。


だって…


「借金も無くなったんでしょ?あそこで働くのやめるんだったら、本当にもう会えなくなるよ?それでもいいの?」


…だって、苦しい。


この想いを持ち続けて、私はどうなるの?報われない想いを持ち続けて、苦しい思いをして。


もう、解放されてしまいたい。


こんなに苦しいなら、もうなくなってほしい。

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