君の瞳にわたしが映っても(完)
「いや、なんかさ、彼氏って彼女に誕プレ買わないといけないって聞いてさ。」
「いや、普通でしょ!」
こいつ、乙女心を全くわかっていない!!
「で、何買えばいいかわかんねえの。だから、お前呼んだ。」
「はあー…」
ですよね…はは。やっぱり、白石さん絡みだよね…
でも、くよくよしてらんない。相川には今、わたししか映っていないんだから。
「行くよ!」
わたしが歩き出すと、相川は、おう!なんて言いながらトコトコついてくる。
もういいや!吹っ切れて、このデート楽しまないとね!
「なんかおごってよね!」
「はっ?」
「だって付き合ってあげてんだから、バカップルに。」
「バカップルってなんだよ。」
不機嫌そうにそっぽを向く相川。照れてる…とか、言わないでよね。
「有名だよ。お似合いだって。」
僻みみたいなこと、何言ってんだろ、わたし。
「お前だって、最近長崎といい感じじゃねーかよ。」
「は?チビ?」
「早くくっつけば?」
何イライラしてんの、相川。
心なしか怒ってるみたい。
「チビはあんたにしか興味ないのー。」
「はっ、どうだか。」