君の瞳にわたしが映っても(完)

「またくるからな!!前みたいに楽しいことしよーな、れーいちゃん!」

そう決め台詞のように薄着に悪く言った彼が、しばらくしていなくなる気配がした。

「は、はぁーー…」

本日二度目のため息。でもこれは、恐怖から。

「なんでいんのよ…」

家、もう離れたでしょ?

夜中、会うこともなくなったでしょ?

わざわざここまで来たんだよ?

「族とのケンカかな…」

にしても、運が悪すぎる。わたしを見つけるなんて、無謀なことなのに。たまたま、本当に偶然に、見つかってしまった。



「もお…やだ。」


相川の心境は読めないし、さらにあいつの登場。

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