君の瞳にわたしが映っても(完)

相川と最後に撮った写真は小学六年生の春。




わたしが引っ越す日。




「目が真っ赤…。」




あの日もわたしは泣いていた。




相川の中のわたしはきっといつも泣いてるな。



「ははっ…わたしって、泣き虫だと思われてるのかな…」



そんなこと…ないのに…

相川だからなんだよ。


そんなこと言っても、きっと鈍感で彼女想いのあんたには通じないだろうけど。



「ねえっ…知ってる、わたしあの日、あんたに…っ」





ーあんたに、


告白をしようと思ってたんだよ。





だから春休みのあの清々しい朝、相川を公園に呼び出した…

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