君の瞳にわたしが映っても(完)
*
「修二!」
わたしは思いっきり笑って手を振った。
今日の夜、わたしは転勤する。きっともう高校生になるまで戻ってくることはないと思う。
修二から中学の卒業式の時第二ボタンをもらうこともないし、また二人で海に行くこともない。
修二とはたくさんの思い出がいっぱいあって、それを今日で釘をさすなんてできない。
生まれてからずっと、気づけばそばに修二がいた。
一番の友達ではなかったけれど、幼稚園の時だって振り向けばどこかに修二がいて、小学校の時も廊下を覗けばどこかに修二はいた。
常に、修二はわたしのそばにいたんだ。
「今日で、お別れだな、玲…」
そうつぶやく修二はいつもと違ってなんだか寂しそうで。
その時の彼の悲しそうな表情は、わたしの小学六年生の恋心をくすぐ
るには十分だった。
「修二!」
わたしは思いっきり笑って手を振った。
今日の夜、わたしは転勤する。きっともう高校生になるまで戻ってくることはないと思う。
修二から中学の卒業式の時第二ボタンをもらうこともないし、また二人で海に行くこともない。
修二とはたくさんの思い出がいっぱいあって、それを今日で釘をさすなんてできない。
生まれてからずっと、気づけばそばに修二がいた。
一番の友達ではなかったけれど、幼稚園の時だって振り向けばどこかに修二がいて、小学校の時も廊下を覗けばどこかに修二はいた。
常に、修二はわたしのそばにいたんだ。
「今日で、お別れだな、玲…」
そうつぶやく修二はいつもと違ってなんだか寂しそうで。
その時の彼の悲しそうな表情は、わたしの小学六年生の恋心をくすぐ
るには十分だった。