君の瞳にわたしが映っても(完)
きっと叶わない。
でも、1%の確率で叶うかもしれない。
期待するな。
でもちょっとだけ、期待してもいいかな。
教室で目が合ったの、ただの偶然だよね。
でも…わたしの事、少しでも気にしてたってことなのかな。
明日は何を話そう。
たくさん喋ろう。
でもきっと緊張して頭が真っ白になってしまう。
ちゃんと目を見て笑おう。
俯くな。背けるな。
だけどきっと…わたしはすぐに逃げてしまう。
同じタイミングで電車に乗ろう。
それなら少しだけ普段より遅く家を出ないといけない。
だけどそれって気持ち悪いって思われるかな…。
いっぱいいっぱい君を知りたい。
だけど、君の本音を知るのが怖い。
いっぱいいっぱい君と過ごしたい。
だけど踏み込んで遠ざかるのはいやだ。
わたしを想っていてほしい。
きっとそれはありえないけど。
もう教室にいないのに、君の面影がまだ残ってる。
たくさん喋る時間はあったのに、全部無駄になってしまった。
ー会いたい。
そう思ってるのはきっとわたしだけ。
わたしはこんなにも君が好きなのに。
つらいよ…つらいよ…
恋なんてちっとも甘くない。
恋する自分に自惚れていたわけでも、恋する女の子に憧れていたわけでもない。
気づけば、わたしは恋に捕まっていたんだ。