君の瞳にわたしが映っても(完)



きっと叶わない。

でも、1%の確率で叶うかもしれない。


期待するな。

でもちょっとだけ、期待してもいいかな。


教室で目が合ったの、ただの偶然だよね。

でも…わたしの事、少しでも気にしてたってことなのかな。


明日は何を話そう。

たくさん喋ろう。

でもきっと緊張して頭が真っ白になってしまう。


ちゃんと目を見て笑おう。

俯くな。背けるな。

だけどきっと…わたしはすぐに逃げてしまう。


同じタイミングで電車に乗ろう。

それなら少しだけ普段より遅く家を出ないといけない。

だけどそれって気持ち悪いって思われるかな…。


いっぱいいっぱい君を知りたい。

だけど、君の本音を知るのが怖い。


いっぱいいっぱい君と過ごしたい。

だけど踏み込んで遠ざかるのはいやだ。


わたしを想っていてほしい。

きっとそれはありえないけど。


もう教室にいないのに、君の面影がまだ残ってる。

たくさん喋る時間はあったのに、全部無駄になってしまった。


ー会いたい。


そう思ってるのはきっとわたしだけ。

わたしはこんなにも君が好きなのに。




つらいよ…つらいよ…




恋なんてちっとも甘くない。

恋する自分に自惚れていたわけでも、恋する女の子に憧れていたわけでもない。


気づけば、わたしは恋に捕まっていたんだ。

< 162 / 272 >

この作品をシェア

pagetop