君の瞳にわたしが映っても(完)
外に出ると、もう、空には星が散っていた。
「夜…?」
それを聞いて修二はいよいよ顔をしかめた。
「お前…いつから…?」
「…朝。」
それを聞いた修二は泣きそうなくらい顔を歪めて、わたしを抱く腕により一層力を入れた。
「お前、何された?」
そう問いかける修二は、なんだか余裕がなさそうに見えた。
そしてそれを聞いて、わたしは首筋から胸元にかけてされた行為を思
い出し、気持ち悪くなった。
わたしはジャケットを抱く力に腕を込めて、ばれないように胸元を隠した。
修二にだけは、見られたくなかった。
でも、これだけで済んだのは…兄ちゃんのおかげなんだ。
わたしって、ほんと、世話の焼ける妹だよね…