君の瞳にわたしが映っても(完)
そんな時、小さな音量でアナウンスが流れる。

あーあ。長いようで短かった。

わたしはここでさよなら。


寂しい。もっとそばにいたかった。もっともっと相川と話していたかった。

相川の思い出を全部わたしで埋めてしまいたい。


相川の声をずっと聞いていた…


「「じゃあね(な)」」

ん?

え?

え!?!

うそ!!!!

しばらく沈黙が流れて、お互い目を見開いて見つめ合う。

「うそ!!!」

「マジかよ。」

自分でもわかるくらいほおを緩ませた。

「んだよ気持ちわりいな。」

「だって同じ駅って、びっくりじゃん!はっ!もしや送ってくれ…」

「ちげーよ。」
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