君の瞳にわたしが映っても(完)
「ちょっと、飲み物とってくる。横になってな。」
そう言って部屋を出て行った修二を見送ると、
わたしは無意識に鏡の前に立ち、第5ボタンまで開けると、胸元の噛み跡を見つめた。
気持ち悪い。
気持ち悪い。
知らないうちに引っかいていた。
なんども、なんども、血が浮き出るまでひっかいた。
いやだ、なくなってよ。
修二の…じゃないじゃん。
いやだっ、いやだっ、いやだっ、いやだっ…