君の瞳にわたしが映っても(完)
「っ…橘さんっ…」
そんな白石さんをわたしはギュッと抱きしめた。
恋のライバル。
それでいて共感者。
不思議な関係だ。
「あははっ、白石さんは本当に腰が低いなあ〜。おかしいよっ、本当に!」
思わず笑ってしまう。
自分まで泣いていることに気づかないまま笑う。
「あははっ、もう、橘さん大好きっ!」
「ははっ、なにそれ。」
「やっぱ…幸せになるのは橘さんだね!」
「え?」
「ううん、なんか、すっきりしたかも。」