君の瞳にわたしが映っても(完)
なにもしない人が嫌いだ。
メソメソしている人も嫌い。
嫌いばっかりだけど、仕方ないじゃん。
だけど、一番嫌いなのは、行動に移さない人
。
そんな人たちのせいで泣いている人がいたら、許せない。
「あんたってほんとバカだよね。」
そう言いながらも美希は立ち上がる。
やっぱり美希は最高だ。
わたしは走りはしなかったけれど、それでもペースを上げながら教室を出た。
みんなの視線を感じていて、気にならないって言ったら嘘になるけど、それは怖いとかじゃなくて、どっちかといえば、うざい。
「どこ行ったんだろう。」
昼休みで生徒がごった返している廊下をずんずんと進む。
いくらライバルでも、いくら羨ましくても、それでもきっとわたしが辛い時に白石さんがわたしのそばにいてくれたら心強い。