君の瞳にわたしが映っても(完)

きっと今の兄ちゃんはわたしの何倍も強い。


だけどきっとその心はズタズタで、


涙も枯らして、


ずっと、ずっと、一人ぼっちで悩んできたんだと思う。


あの日、わたしが誘拐された時のことをまだ二人で話していない。


でもきっと兄ちゃんだったから。


わたしの大好きな兄ちゃんだったから。


守れなくてごめんなさい。


こんなわたしを助けてくれてありがとう。



ちゃんと、伝えたい。
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