君の瞳にわたしが映っても(完)
自分が辛い時放っておかれるのがどれほど苦しいことなのか、みんなわかっていない。

一人孤独でいると、無性に笑いたくなるこの乾いた気持ちは、きっと誰にも届かない。

「じゃあわたしあっち探してくるね。」

廊下の分かれ道で美希と別れる。


ほんと、わたしって変なことにばかり首を突っ込んでる。


「白石さん…。」


なんでこんなにきになるんだろう。


白石さんのこと、憎いんじゃないの?


ほら、あんたずっと思ってたじゃない。

いっつも控えめで言いたいこと言わなくて、常にいい子ぶっちゃってって。なのになんで?


そんな時、ふと思いついたのがトイレだった。


わたしが辛い時隠れるのが、誰もこないトイレの個室だから。

長い時は5時間トイレに閉じこもっていたこともあった。


「白石さん…?」
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