君の瞳にわたしが映っても(完)
声を出すと、奥からすすり泣く声が聞こえてきた。やっぱりね。
私の勘をなめないでよ。
わたしは一番奥の白石さんがいる個室に歩み寄ると、背を戸に預けた。
「…グスッ…。」
こりゃ相当泣いてるな。
別にかける言葉もなかったけど、離れる気もしなかった。ただトイレのドアに寄りかかっていた。
悲しい時、変に問われるのはもっと苦しい。
わたしだったら、なにも聞かれず、ただそばにいてくれたらほっとする。誰かが自分のことを気にかけてくれてると感じるだけで、心がじんわりと温かくなるんだ。
「わ、わたしね…ぐすっ…」
白石さんが小さな可愛らしい鼻声ではなし出す。
私の勘をなめないでよ。
わたしは一番奥の白石さんがいる個室に歩み寄ると、背を戸に預けた。
「…グスッ…。」
こりゃ相当泣いてるな。
別にかける言葉もなかったけど、離れる気もしなかった。ただトイレのドアに寄りかかっていた。
悲しい時、変に問われるのはもっと苦しい。
わたしだったら、なにも聞かれず、ただそばにいてくれたらほっとする。誰かが自分のことを気にかけてくれてると感じるだけで、心がじんわりと温かくなるんだ。
「わ、わたしね…ぐすっ…」
白石さんが小さな可愛らしい鼻声ではなし出す。