君の瞳にわたしが映っても(完)
「…なーんちゃってね。」
そういってわたしは笑った。
長い間沈黙が続いた。授業を知らす予鈴がどこか遠くで鳴っている。
「行かなくて…ぐすっ…いいの?」
「んー別に構わないかなー。今イラついてるし、みんなに。」
それに中学の時はよくサボってたし。
わたしがいい子になったのもここ最近。
「…わたしっ、みんなにっ、修二くんと別れろって言われてるの…ひっく…釣り合わないのはわかってるのっ。」
ふっ。
思わず乾いた笑みが浮かんだ。
人を見下す笑み。自分でもわかった。
「そんなことで悩んでたの?」
わたしは知らず知らず笑っていた、
「無視だよ無視。だって、白石さんはそんなのカンケーないじゃん。釣り合わないとか言ってるけど、今んところ白石さんしか付き合えてないし。」
弱気で自虐的な白石さんにも、バカなクラスメイトに対しても怒りが湧いてきた。