君の瞳にわたしが映っても(完)
部外者だから 〜3
学校へ着くと、なにやら隣のクラスが騒がしかった。
わたしはほかの野次馬たちと同じように、何事だろうと顔をのぞかせた。
「だから、知らないんだってば〜。」
「ふざけるんじゃねーよ。」
ドスの効いた相川の声と、数人の女子たちの抗議の声が聞こえる。
「修二くんの彼女ちゃんにそんなことするわけないじゃあん。」
安藤さんたちだ…
彼女たちは気が強いことで有名だ。
普通の女子ならイケメンの相川に迫られたらたじたじになるものの、さすが、派手なことで有名な彼女たちなだけあって、なかなか引き下がらない。
それだけじゃなくて、甘ったるい声まで使い始める始末だ。
「柚を泣かせるなんて、許さねーから。」
ズキっ…
まただ。
痛い。