君の瞳にわたしが映っても(完)
「わたしにはっ…」
その感覚がわからない。
「彼女がいるのに、好きでもない女子と一緒にっ…、」
「っさっきからなんも知らねーくせに…うるせえんだよっ!!」
相川の怒声でわたしの声はかき消された。
「勝手に首突っ込んでくんな。」
相川の鋭い、冷めた目つきにわたしは全身がさぁーっと冷えていくのを感じた。
関係ない…か。
そうか。
そうだよね。
わたしには…関係ないんだもんね。
「そうだね。」
わたしは静かに微笑んだ。
白石さんをいじめた人たちをあざ笑った時の、その、乾いた笑み。
そして、自分が嫌いな時に浮かべる、冷めた笑みを、初めて、相川に向けた。
まるで彼のことを見下すように。
やっぱりライバルAは突き放される。