君の瞳にわたしが映っても(完)
話をやめたら、みんなが離れてしまう。

わたしだけ取り残されるんだ。

もう離れたから終わったと思ってたのに。トラウマになってたなんて、全然気づかなかった。

大好きな相川の顔を見たら、また蘇ってきちゃったの。

相川もわたしから離れて行っちゃうの…?


「うーんと、えーっと、…っえーっ…」


苦しいよ。

誰か助けてよ。


「っ…っと、えーっと、っ…」


視界がぼやけて、自分が何を言っているのかわからなくなる。

相川は相変わらず黙ったまま。

なんか言ってよ…っ。苦しいんだよ、無視されるのが。怖いんだよ…っ!

わたしの上に影が落ちた。
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