君の瞳にわたしが映っても(完)
「っ…っと、えっと…とっ〜…」
「もう…わかったから。」
いつの間にか目の前に来ていた相川が、静かに、低い声でつぶやいた。
「だから、もうやめろよ。」
うつむいてるからきっと相川にわたしの表情は分からない。それをいいことになおも話し続ける。
「あ、相川は、っ、な、何をしてたのっ?」
「んなことどーでもいいだろ。」
相川は怒りを含んだ声で言った。
「それよりお前、こんな時間に何してんだよ。」
癖になっちゃったから。
夜に家を抜け出すのが。
半年近く経った今でもまだそれが治らないの。
「相川はっ、っ、夜に、なに、してるのっ?」