君の瞳にわたしが映っても(完)

橘、なんて固苦しく呼ばないでよ。

みんながわたしの周りからいなくなってしまうみたいで怖いんだよ。



相川がブランコに座るわたしの前に、顔を覗き込むようにしゃがみ込んだ。



「やっ…!」



わたしは急いで顔を背けた。










「お前…泣いてんの?」











…相川にだけは、泣いた顔、見られたくなかった。
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