君の瞳にわたしが映っても(完)

だけどわたしはいつまでも頑固で。弱みを認めたくなくて。


「うん、うん、そうだな。玲はなかねーよな。」


今更名前で呼ばないでよ。


期待しちゃうじゃん。


相川からは、ふわっと爽やかな香りがした。白石さんの甘い香りでも、柔軟剤の香りでもない、大好きな相川の匂い。


とめどなく涙が頬を伝って相川の肩に落ちる。


人の前で泣くなんて、わたしらしくない。



泣いたら相川が困っちゃう…のに…


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