君の瞳にわたしが映っても(完)
「あ、起きたんだ。」
相川が部屋日姿で入ってきた。
相川の顔を見ると、なんだか眉根が寄っている。
なんか怒ってない…?
「えっと…。」
小学校以来の相川の部屋。
わたしが自分の置かれている状況に困惑してオロオロとしていると、相川がどさっとベッドに腰をかけた。
「おい。」
うん、確実に怒ってる。わたしなんかしたっけ?
「お前、昨日なんであんな夜中に外にいたんだよ。」
その瞬間、すべての記憶が戻ってきた。
わたしが泣いたこと。
相川が抱きしめてくれたこと。
玲って呼ばれたこと。
修二って呼んだこと。