君の瞳にわたしが映っても(完)
「この前は…ごめん。」
え…
「仮にもお前は俺の頼りになる友達で、柚のことも心配してくれたのに…首突っ込むな、は、なかったよな…本当に、ごめんな。」
わたしの頰をそっと撫でながら、
不安そうな顔をして謝ってくる相川は、
やっぱりかっこよくて、大好きで…
「わたしの方こそ…なんにも事情を知らないのに余計なことを言って、ごめんね。」
相川が素直になると、自然と自分も緊張がほぐれた。
相川、この前はごめんね。
本当に、単なる八当たりだった。
嫉妬した、バカなわたしが悪かったんだよ。
相川に触れられた部分だけが熱を持つ。
好きな人に触れられるだけで、こんなにも人は幸せになれるなんて知らなかった。
それにしても、こんな体制で謝ることになるなんて…思ってもいなかった。
でも…でもね、相川。
前回のこと、100%はわたしが悪いと思わないよ。だって…相川は、仮にも片思いのわたしを弄んだんだもん。
きっと、伝える日はこないけどね…。