君の瞳にわたしが映っても(完)

なんで知ってるの〜!


誰?


スパイ?!


ていうか……君、普通に怖いよ、初対面の人にそんなこと言ったら。


「あ、ごめん、ごめん!」


ドン引きしているわたしに弁解するようにその子は喋り出した。


「俺、相川にすんげー憧れてて、だけど、まあ、部活も違って話す機会もなくて…。」


相川って…憧れられたり、するんだ…。


まあ、そうだよね。


サッカー部の時期キャプテンって言われてて、頭良くて、かっこよかったら、異性共々人気は出るか。


少し悔しい気持ち。


相川の良いところ、わたしだけが知っていたかったのに…。


男子にまで悔しがるなんて、わたし、相当やばいかも。


この子が女子に見えちゃうからかなあ…なんて言ったらきっと怒られちゃうだろうけど。





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