君の瞳にわたしが映っても(完)
「で、神って?」
「うん…そう、神なんだ。」
そう言うとその小さくてきゃっきゃしてる、まるでお猿さんみたいな子供…じゃなくて同級生?らしき男子は、ゆっくりと話し出した。
「俺、この容姿だから、いっつも女の子扱いされてて、いじめの対象になってて…。」
いじめ…
その言葉を聞いてわたしは嫌な汗をかいた。
「この髪型も、思い切って男子らしくなるために切ったんだけど、まあ、見ての通り、弱々しく見えちゃうわけで。
そんな時、相川が言ってくれたんだ。
小学六年生の春、俺がいじめられてみんなに反撃しては笑われてた時。
俺、気だけは強かったから、すぐに怒鳴りかえしたんだけど、俺が怒鳴ってもかわいいもんじゃん?
だから、みんなに笑われて、内心はボロボロだったんだ。
そんな時だよ、相川が、『お前はすげえかっけえな。』って言ったんだ。
こんな女々しい俺にだよ?最初はからかわれてんのかと思った。だけど、違ったんだ。」