君の瞳にわたしが映っても(完)



中庭に現れた相川は、いつになく不機嫌だった。


「で?何?」


「あのね、紹介したい人が…。」


「おめでと。よかったじゃん。」


「え?」


「彼氏できて、よかったな。」


そういう相川は表情一つ変えずに淡々と語る。


「お前、彼氏欲しがってたもんな。そいつがいつも言ってたおまえの好きな人か?
今日、お前が告白するより前に告白されてたな。

両想いってやつか。ははっ、よかったな。」


「ちょ、何言って、っ〜!!」



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