暁色をした空は君を思い出させる。



悠太は恥ずかしそうに口元を隠しながら手紙をくれた。




悠「恥ずいから今見んのはナシな」



「そっちこそ家で見てよね」





いつもならふざけて見るところだが、手紙だと言うこともありお互い素直にしまった。




悠「……じゃあ行くか」





悠太と私は家を出た。



朝で人通りも多いので、距離はぎこちない。




少し離れて歩いたし、塾の帰りのようにしょうもない話で盛り上がったりはしなかった。





「ねえ悠太。式終わったら、写真撮ろ」



悠「恥ずいから誰もいないところでな」





大事な約束を取り付けたっきり私たちは黙って通学路を歩いた。
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