暁色をした空は君を思い出させる。
細い声で呼ぶと、今にもこぼれ落ちそうな涙を押さえた悠太が振り返った。
悠「ん?」
「私、悠太に出会えてよかった。悠太が友達でよかった。……私、悠太のことが……」
涙をこらえながら言いかけると、悠太が叫んだ。
悠「綾音っ!ダメだ!!」
口を開いたと同時に堪えていた涙も溢れ出た。
悠「綾音、それ以上言うな。俺、もっと離れたくなくなる。今言っちゃうと、それは綾音の足枷になるんだよ。……だから、言っちゃ……いけねぇんだよ」
「……なんでっ!足枷になんてならないよ!私はやっぱり……」
悠「言っちゃだめなんだ!……綾音、それ以上言うとっ……絶交するぞ?!」
「……っわかっ、た……」
悠太の表情と心からの叫びを見て、私はこれ以上言うことが出来なかった。