彼の笑顔に出逢いたい
「ねぇ、本当に私まで行っていいの?」

「いいのいいの。っていうか来てくれなきゃ困るから。」

入学してから2週間ほど経ったある日、3コマ目の授業が終わった私たちは、大学構内にあるカフェへと向かって歩いていた。

「困るって?」

「先輩も友達と一緒だって言ってたから。」

「そうなんだ。」

うわぁ、どうしよう。ますます行くのが億劫になってきた。

今日は同じ大学にいるというめぐの高校時代の先輩と、ランチをすることになっていた。

久しぶりの再会の場にお邪魔するのは悪いと思い、やっぱり遠慮しようと思ったのに。
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