イジワル上司の甘い毒牙
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「……んえ」
自分の寝言で意識が現実に引き戻された。
ぼんやりする頭で、とりあえず時間を確認しようと考えて適当に手を伸ばす。手探りで枕元に置いたスマートフォンを探すけど、ふかふかの布の感触がするだけで何も掴めない。
(おかしいな、いつもならこの辺りにあるのに……)
「んん……?携帯……」
つい数ヶ月前まではガラパゴス携帯を使用していた私は頭の中ではスマートフォンと理解していても、つい口では携帯、と言ってしまう。
そんな至極どうでもいいことを考えられる程度に思考力が回復してきた頃に、柔らかいものに指先が触れた気がして眉根を寄せた。
「なにこれ」
ふにゃふにゃとそう口に出して、確かめるようにペタペタと触れては手を離してを繰り返していると、ぎゅっと手を握りしめられる感覚がして悲鳴を上げた。
手を引っ込めようにもがっちりと固定されて動かせなくて、驚いて勢いよく顔を上げるとゴンッ、と鈍い音がして私は目を白黒させた。
「……んえ」
自分の寝言で意識が現実に引き戻された。
ぼんやりする頭で、とりあえず時間を確認しようと考えて適当に手を伸ばす。手探りで枕元に置いたスマートフォンを探すけど、ふかふかの布の感触がするだけで何も掴めない。
(おかしいな、いつもならこの辺りにあるのに……)
「んん……?携帯……」
つい数ヶ月前まではガラパゴス携帯を使用していた私は頭の中ではスマートフォンと理解していても、つい口では携帯、と言ってしまう。
そんな至極どうでもいいことを考えられる程度に思考力が回復してきた頃に、柔らかいものに指先が触れた気がして眉根を寄せた。
「なにこれ」
ふにゃふにゃとそう口に出して、確かめるようにペタペタと触れては手を離してを繰り返していると、ぎゅっと手を握りしめられる感覚がして悲鳴を上げた。
手を引っ込めようにもがっちりと固定されて動かせなくて、驚いて勢いよく顔を上げるとゴンッ、と鈍い音がして私は目を白黒させた。