繋がる〜月の石の奇跡〜
えみと井上は、無言のまま時だけが刻々と過ぎた。
「井上くん、光輝は…何で…亡くなったの?」
えみは声を震わせながら静かにつぶやく。
「持病の心臓病が悪化して…。」
井上も小さな声で答えた。
「持病…?心臓…?」
えみは困惑した表情で井上を見た。
「ずっと一緒にいたのに、光輝に持病があったなんて全然知らなかった。」
えみは悲しげに下を向く。
「光輝は誰にも言ってなかったよ。俺は小さい頃から一緒だったから知ってるだけなんだ。」
えみは下を向いたまま、何か腑に落ちないという表情をしている。
「真田さん、光輝は今でも俺の大事な親友だし大切な存在だ。真田さんが光輝の彼女だって分かったとき、自分の真田さんへの気持ちが光輝に対する裏切りになるんじゃないかとか、俺なんかが光輝よりも真田さんを幸せにできるのかとか色んなことを考えた。でもいくら考えても答えなんかでない。だって光輝はもういない。でも一つだけ言えるのは、俺は真田さんのことが好きだってこと。光輝にも誰にも負けないくらい。」
井上は、自分の想いを伝えるタイミングが、この状況が全て最悪なことは分かっていた。でも伝えられずにはいられなかった。
「ごめん、井上くん。私、今頭の整理がつかない…。今日は帰って。」
えみの目は真っ赤に腫れ、その表情は疲れ切っていた。
「分かった。」
井上は一言だけ言って、えみの家から出て行った。
「井上くん、光輝は…何で…亡くなったの?」
えみは声を震わせながら静かにつぶやく。
「持病の心臓病が悪化して…。」
井上も小さな声で答えた。
「持病…?心臓…?」
えみは困惑した表情で井上を見た。
「ずっと一緒にいたのに、光輝に持病があったなんて全然知らなかった。」
えみは悲しげに下を向く。
「光輝は誰にも言ってなかったよ。俺は小さい頃から一緒だったから知ってるだけなんだ。」
えみは下を向いたまま、何か腑に落ちないという表情をしている。
「真田さん、光輝は今でも俺の大事な親友だし大切な存在だ。真田さんが光輝の彼女だって分かったとき、自分の真田さんへの気持ちが光輝に対する裏切りになるんじゃないかとか、俺なんかが光輝よりも真田さんを幸せにできるのかとか色んなことを考えた。でもいくら考えても答えなんかでない。だって光輝はもういない。でも一つだけ言えるのは、俺は真田さんのことが好きだってこと。光輝にも誰にも負けないくらい。」
井上は、自分の想いを伝えるタイミングが、この状況が全て最悪なことは分かっていた。でも伝えられずにはいられなかった。
「ごめん、井上くん。私、今頭の整理がつかない…。今日は帰って。」
えみの目は真っ赤に腫れ、その表情は疲れ切っていた。
「分かった。」
井上は一言だけ言って、えみの家から出て行った。